2025年7月に就航したばかりのユナイテッド航空成田ー高雄便。今回はベーシックエコノミーを予約して搭乗した記録を紹介しよう。
ユナイテッド航空UA837
ユナイテッド航空UA837成田ー高雄線は、「以遠権」を行使して就航した路線だ。以遠権とは国際線の航空機が、目的地に到着後にさらに別の国へ向かうことができる権利を指す。ユナイテッド航空UA837便は、サンフランシスコ発東京成田行きと、東京成田発高雄行きがあり、成田を経由して以遠権を行使したフライトだ。
今回搭乗したユナイテッド航空UA837便の機材は、ボーイング737-800型機で、やや年季の入った飛行機である。今回の便はグアムから成田に到着した機材を運用していた。
ユナイテッド航空の予約クラス
ユナイテッド航空UA837便はビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス構成。エコノミー座席の前後の幅が広いエコノミープラス、通常のエコノミーがあり、さらに割安なベーシックエコノミーが設定されている。今回はHIS系列のサプライスで予約したが、送付された予約クラスを確認したところ、ベーシックエコノミーとなっていた。
サプライスは定期的にセールを実施したり割引クーポンを配布したりしているので、航空会社で直接予約するよりも割安な価格で予約できるのが魅力だ。
エコノミークラスの荷物規定
通常のエコノミークラスを利用する場合、預け入れ手荷物は1個あたり23Kgまでが1もしくは2個まで可能である。機内持ち込み手荷物は、身の回り品（22×25×43cm)と、機内持込手荷物（23×35×56cm）の合計2個まで可能である。今回予約したのはベーシックエコノミーのため、荷物規定は一般のエコノミークラスとは異なる規定になっていた。
ベーシックエコノミーとは
ベーシックエコノミーは受託手荷物や機内持ち込み手荷物、座席指定などに制限を設けることで、通常のエコノミークラスよりも割安な値段で購入できるチケットである。
ベーシックエコノミーの座席指定：
ベーシックエコノミーは有料で座席指定が可能だが、座席指定をしない場合、空いている席を自分で選ぶことはできず、自動的に座席が割り振られる。家族や友人、カップルの場合も座席が離れる可能性があるのがデメリットだ。好きな位置に座席を指定したい場合、事前に有料で座席指定をしておくのがおすすめである。
実際の割り振りは？
チェックインが近づくと、自動的に座席が割り振られる。今回割り振られたのは、プリファードシートの14AとB。事前告知にあった座席が離れることなく、隣同士の座席が指定された。プリファードシートを事前予約する場合、57.99USD（約8900円）となかなかいい値段である。ちなみに前方の座席はエコノミーよりも足元が広いエコノミープラスだ。
ベーシックエコノミーの受託手荷物：
ベーシックエコノミーは予約一人あたり1個（23kg)の預け入れが可能である。それ以上の場合もしくは23kgを超える場合は有料になるので注意が必要だ。
ベーシックエコノミーの機内持ち込み手荷物：
ユナイテッド航空の説明によると
ほとんどの場合、ベーシックエコノミー航空券でご旅行のお客様が機内にお持ち込みいただけるのは、身の回り品1個のみとなります。南米行き、または大西洋／太平洋横断のフライトをご利用の場合を除き、機内持込みサイズの手荷物をお持ち込みいただくことはできません。その他の手荷物はすべてお預けいただく必要があります。
機内持込み手荷物をお持ちの場合は、保安検査の前にお預けください。所定の手数料がかかります（35米ドルから）。座席下に収まらない手荷物を搭乗口までお持ちになった場合、預け入れるための手数料を申し受けます（65米ドルから）。
マイレージプラス会員でプレミアステータスをお持ちの方、もしくはプレミア会員の方とご同伴の方、対象のマイレージプラス提携クレジットカードの本会員の方、またはスターアライアンスゴールド会員の方は、機内持込み手荷物1個を無料でお持ち込みいただけます。 ーユナイテッド航空公式サイト
この説明によると、機内持ち込み手荷物は身の回り品のみで、機内の収納棚には収納できないということになる。ただし、「南米行き、または大西洋／太平洋横断のフライトをご利用の場合を除き」とあり、条件を満たしていれば、機内持ち込み手荷物を１つ持ち込めることがわかる。
成田ー高雄便の機内持ち込み手荷物はOK
予約をした後に機内持ち込み手荷物のことが気になり、カスタマーセンターに電話をして確かめてみた。オペレーターの答えによると、成田ー高雄便は身の回り品のほかに、持ち込み手荷物を１つまで持ち込みができるという回答があった。先ほどの条件である太平洋横断のフライトに当てはまるということなのだろう。
チェックイン
チェックインはフライトの24時間前から可能である。チェックイン方法は事前にWEBもしくは空港の自動チェックイン端末でのチェックインだ。私はユナイテッド航空のアプリで事前チェックインを済ませたため、当日は受託手荷物を預けるだけだった。ちなみに受託手荷物の預け入れは出発4時間前から始まり、出発45分前に締め切られる。
ユナイテッド航空のチェックインカウンターは、成田第一ターミナル南ウイングのD・E・Zカウンターにあり、カウンター付近の自動チェックイン機を利用しよう。
画面の指示に従ってパスポートをスキャンし、手続きが完了すると、受託手荷物用の手荷物タグと搭乗券が発行される。手荷物タグはスーツケースに取り付けておこう。受託手荷物がない場合はそのまま出国手続きに進めるが、受託手荷物がある場合は、手荷物預け入れカウンターでスーツケースなどを預け入れることになる。
機内持ち込み手荷物については、重量のチェックはなく、画像にあるタグなどの取り付けもなかった。ちなみにこのタグはカウンターで無料で配布されている。
出国審査から制限エリアへ
荷物の預け入れが終わり、出国審査、制限エリアへ向かう。第一ターミナルは出国する人で溢れかえっていた。出発まで3時間ほどあったため、ラウンジで過ごしたり、台湾に戻る前の買い物などを済ませることにした。
第一ターミナルの制限エリアにはブランドショップの他にセブンイレブンやマクドナルド、マツキヨがある。マクドナルドとセブンイレブンは長蛇の列で、今回はパスすることに。
プライオリティパスで腹ごしらえすることに。
搭乗開始
ユナイテッド航空UA837の搭乗グループは1から6まで。事前告知でベーシックエコノミーは最後になるということだったが、今回はグループ3に割り振られていた。
ユナイテッド航空UA837の機内と座席
機内は前方からビジネスクラス、エコノミープラス、エコノミーの配列である。ビジネスクラスは2+2、エコノミーは3+3の座席配列になっている。足元はご覧の通りで、4時間半程度のフライトなら問題のないレッグスペースである。
シートバックモニターがあり、映画や音楽、フライトマップなどが利用できる。ただし機内Wi-Fiは提供されていない。座席下部にコンセントがあり、スマホやタブレットなどの充電が可能だ。
シートバックモニターはタッチパネルではなく、懐かしさを感じる肘掛けにあるリモコンを利用するタイプ。リモコンの反応はあまり良いとは言えなかった。そういえば少し前にメルボルンへ出張した際に利用したフライトも同じタイプだった。
機内食と飲み物
シートベルトサインが消灯すると機内食が配られる。今回はスパゲティポモドーロと唐揚げの2種類からチョイスすることに。飲み物はアルコールを除き無料で提供される。ビールなどのアルコール類はエコノミーは有料なので空港出発の際に事前に飲んでくるか、機内で購入するかを選ぶことになる。なお持ち込んだアルコールの飲酒はできないので要注意。
炭水化物メイン？の機内食だが、提供されたイリーのコーヒーはなかなか美味しかった。
その後機内は消灯、その間もCAが水やアップルジュースなどを定期的に提供してくれるのがありがたかった。
着陸体制
着陸体制に入るとアナウンスがあり、背もたれを元に戻すように指示される。
左手に高雄のシンボルである85スカイタワーが見えてくると、高雄国際空港に予定よりも30分早く着陸した。
アフリカ豚熱非汚染国のタグを受け取って入国審査へ
日本は世界でも数少ないアフリカ豚熱非汚染国。台湾は水際対策を強化していて、汚染国からの入国者については手荷物を全てX線で検査するのだが、この時点ではタグを持っている人は検査不要で空港の外に出られる。
肉製品を持ち込んだ場合、最大で20万台湾ドル（約100万円）の罰金が課せられるので、くれぐれも持ち込まないようにしよう。2025年10月に台中でアフリカ豚熱に感染した豚が見つかり、台湾もついに陥落することになった。現在は台湾の入国検査が強化されているので、最新の情報を確認して欲しい。
台湾に持ち込むことのできないものについては、こちらのサイトを確認してほしい。
まとめ
ユナイテッド航空成田ー高雄便は初めての利用だったが、思ったよりも快適なフライトだった。ベーシックエコノミーは一般のエコノミーと比較すると制限が多いが、それほど厳しい制限はなく、座席指定以外は満足できる内容だった。
ユナイテッド航空のフライトはベーシックエコノミーでも、ユナイテッドマイレージプラスやANAのマイレージを貯めることもできる。エバーの割引運賃はANAのマイレージ加算対象外の予約クラスが多いので、ユナイテッドをチョイスした方がお得かもしれない。
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