台湾旅行は鉄道ファンでも楽しめることを知っていましたか?台湾発展の歴史は鉄道と深い関係があるといっても過言ではありません。高雄に来たらぜひ訪れてほしいのが打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)です。
打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)とは
打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)は2008年まで営業していた旧高雄港駅跡に作られた博物館です。高雄港は古来台湾の貿易の中心地として栄えてきました。現在も高雄港には世界各地の大型船が来航し、活発な台湾貿易の姿を見せてくれます。旧高雄港駅は高雄港に隣接し、船から荷揚げされた荷物を国内に運ぶための貨物基地として栄えてきました。旧高雄港駅の開発に深くかかわったのが日本で、日本統治時代には旧高雄港駅を「南進基地」に指定し台湾南部の開発を進めました。
戦後台湾は幾多の苦難を経て、台湾の奇跡と呼ばれる経済成長を遂げました。高雄には国内外の貿易船が来航し、活発な貿易が行われるようになりました。そのような歴史の中で旧高雄港駅は台湾の経済成長に大きく貢献しました。その後モータリゼーションの普及により流通は鉄道からトラックに移行したため、鉄道貨物による流通量は大幅に減少しました。その結果2008年に営業廃止しました。貨物基地として栄えた操車場跡地は高雄市政府により温存されることが決定し、それに伴って2010年10月に打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)が開館しました。
打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)の見どころ
打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)には屋内展示と屋外展示に分かれています。駅舎やプラットフォーム(月台)は日本統治時代に建設されたものがそのまま保存されています。
プラットフォーム(月台)の周辺には台湾鉄道で使用されていた蒸気機関車やディーゼル機関車、客車が展示されていて、当時の面影を偲べます。
旧駅舎内には貨物駅として機能していた当時の資料が展示されています。旧貨物輸送事務所には当時の机や時刻表などがそのままの状態で展示されていて、貨物輸送の仕組みや当時の業務に関する展示があります。
駅長室も当時のままの状態で解放されています。
軍事政権による統治が行われていた間、台湾は戒厳令下にありましたが、その時の機密資料なども一部展示されていて、戒厳令下の台湾の状況を知ることができます。ほかにも台湾鉄道管理局の広報などの資料を閲覧できるようになっています。(閲覧は事前予約が必要です。)
操車場跡
操車場跡は都市公園として開放されています。
当時のレールがそのまま残されていて、公園内には季節ごとにいろいろな花が植えられています。週末になると多くの家族連れがやってきて休日を過ごしています。打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)の見学を終えたら、公園内を散歩するのもよいかもしれません。操車場跡から西に進むと駁二藝術特區があり、若者の人気スポットとして親しまれています。
トイレ
トイレは打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)内もしくは高雄MRT西子湾駅にあります。昼間に訪れる場合、公園内は非常に暑くなるので飲み物を持参することをお勧めします。
営業時間
開館時間:午前10:00~午後6:00(月曜日定休)
入場無料
資料室の資料閲覧には事前予約が必要です。予約電話番号:07-5316209
打狗鐵道故事館(高雄鉄道博物館)へのアクセス
高雄MRT(高雄捷運)利用の場合:オレンジライン(橘線)西子湾2番出口徒歩1分
バス利用の場合:高雄駅から248番に乗車し「捷運西子灣站」下車徒歩1分
住所:高雄市鼓山區鼓山一路32號